2006年 08月 30日
鍔を飲むほどの巧み |
数日前、親しい骨董屋さんが来られて
[こん鍔は八代、甚吾作でなんさん珍しゅうして、よかもんだんね]と言われる。
ではと、差し出された、一枚の鍔を見て驚いた。鯉が泳いでる意匠なのだが、鯉には銀象嵌が、細い藻には1本1本に金象嵌が施され、面白く、美しいのだ、鍔など刀の一部品と思われがちだが、日本の匠の手にかかると、素晴らしい芸術品となる。
写真の鍔は美術館収蔵の"甚吾”作品であるが、
戦いの道具に茶筅を象嵌した、本当に美と呼ぶに相応しいものである。
いやあ、いい勉強させてもらいました。甚吾さんありがとう。
(甚吾は江戸初期から明治まで8代つづき志水姓を名のっていた肥後熊本の金工である)
by yomezaka
| 2006-08-30 00:42
| 古道具